NEWS 管理栄養士「柏原ゆきよ先生」に聞きました! ~お米がもつ本当のチカラ~【前編】

お米の魅力ってなに?

 糖質中心でカロリーが高いと思われがちですが、脂質が少なくたんぱく質を摂りやすい食材でもあります。実は、日本人にとっては一番のたんぱく源なんです。さらに、ビタミン、ミネラル、食物繊維など幅広く栄養が摂れるマルチ食材。また、水で加熱するだけでおいしく食べることができるので余計なものが入らず、経済的に負担がかからないところも魅力です。

お米は朝・昼・晩3回食べた方がいいの?

 はい。朝食にお米を食べると、昼と夜の食事後の血糖値を安定させる効果があり、血糖値の乱高下を防いでくれます。昼食にお米をしっかり食べると腹持ちが良く余計な間食を防げます。晩ご飯にお米を食べると、睡眠の質が良くなり、朝の目覚めがスッキリ。さらに、寝ている間の代謝量が上がり、脳の修復作業も助けてくれるのでダイエット、認知症予防にも効果的です。

お米を食べると太るの?

 いいえ。お米を食べることによって瘦せやすい体になります。お米は体を動かすエネルギー源であり、体温を生み出したり、臓器や脳の活動にも欠かせません。お米をしっかり食べると代謝が上がり、体温が上昇するため、エネルギー消費量が増え、疲れにくく、免疫機能が活性化して風邪なども引きにくいなどいいことづくめです。また、お米に含まれるレジスタントスターチには整腸作用があり、腸内環境を整えてくれるため、便秘改善やアレルギー症状の緩和なども期待できます。
※レジスタントスターチとは小腸で分解されず大腸まで届くデンプン

食事は食べる筋トレ

 健康のために「筋トレ」をする方が増えていますが、胃腸も筋肉でできていることをご存知でしょうか。しかし、胃腸の筋肉は自分の意思で動かすことができません。「固形物を食べること」によって胃腸の筋肉が勝手に動き、鍛えることができるのです。高齢になり、全身の運動量が減少しても、食事は運動という意識で朝・昼・晩の3回の食事を大切にしましょう。よく噛んで食べることで胃腸の筋トレ効果はより高くなります。
 筋肉は使わなければ衰えていくものです。それは胃腸にも同じことが言えます。食事の回数や量を減らすことは、胃腸の機能を弱らせることとなり、太りやすくなったり、病気や老化のリスクにつながりますのでご注意ください。
Profile:柏原ゆきよ
管理栄養士
一般社団法人
日本健康食育協会 代表理事
一般社団法人
食アスリート協会 副代表理事

 大学卒業後、栄養士として医療や介護、企業、教育など様々な現場を経験する中で、元気で若々しい人は3食ごはんを中心にした食生活を送っていることに気づき、お米を食べる健康法やダイエット法を提唱。ごはんと味噌汁をテーマにしたセミナーは2千回以上実施。食生活へのアドバイスを求める声は経営者やアスリート、女優、モデルなど幅広い。著書「お腹からやせる食べ方」がベストセラー。YouTubeでは、お米先生として人気となっている。

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