NEWS 管理栄養士「柏原ゆきよ先生」に聞きました! ~お米がもつ本当のチカラ~【後編】

お酒を飲むときはお米を控えた方がいいのか?

 いいえ。肝臓でアルコールを分解するときにエネルギー源として糖質が必要です。 お酒を飲む前におにぎり1個、または飲んだ後にごはんと味噌汁を食べることでアルコールの分解、食べ物の消化を促進します。
 お米の糖質が肝機能を助け、アルコールがスムーズに分解されるため、二日酔いになりにくく、翌朝スッキリと目覚められます。夜にお米を食べることに不安を感じる方も多いのですが、お米を食べた時の方が体重も増えにくくなりますのでお試しください。

どれくらいお米を食べると体にいいの?

 1日の目安量として、女性は1.5~2合、男性は2~2.5合くらいです。ごはんをしっかり食べる分、おかずを少し控えめにし、野菜などをたっぷり入れた具たくさんのお味噌汁を組み合わせると、バランスが良くなります。お米の量はあくまでも目安ですので、ご自身の消化力に合わせて量は調整してください。
 小さなお子さんは成長のスピードが速く多くのエネルギーを必要としていますので、3食だけでは足りません。間食にもおにぎりを食べさせてあげると、余計なお菓子を欲しがらなくなります。

お米と咀しゃくは最強の組み合わせ

 よく噛んで食べると、唾液が分泌し、食べ物と混ざり合うことで消化がしやすくなります。満足感が得られるので食べすぎを防ぐことはもちろんですが、その他にもストレスの減少、脳の機能維持、老化防止、肌つやがよくなるなどさまざまな効果が期待できます。噛む目安としては、1回の食事に20分以上かけることが理想です。
 お米は粒状であるため自然と噛むようになり、よく噛むことで甘みとおいしさが感じられます。調味料などの味を感じると反射的に飲み込んでしまうのですが、白ごはんはよく噛むことでうまみが溢れることから、咀しゃくしやすい食材といえます。とはいえ早食いの方が増えているので、よく噛むことを意識して食べましょう。

健康を叶えるのは ごはん・おかず・味噌汁

 ごはんとおかず6:4のバランスで組み合わせることをご提案しています。ごはん、味噌汁、おかず1品、いわゆる「一汁一菜」のシンプルな組み合わせのイメージです。味噌汁に野菜などをたっぷり入れて具沢山にすると、副菜がなくても大丈夫。おかず中心の食生活が主流になっている現状では、ごはんの多さに驚かれる方も多いでしょうが、自然と栄養バランスが整う組み合わせです。ごはんを主体にし、おかずをシンプルにすると、食事の支度が楽になり、食費も減ります。その分、ひとつひとつの食材を質の良いものにして、丁寧に食べることを心掛けてみましょう。味わって感謝しつつお食事をいただくと、心も体も満たされて健康度が上がります。

Profile:柏原ゆきよ
管理栄養士
一般社団法人
日本健康食育協会 代表理事
一般社団法人
食アスリート協会 副代表理事

 大学卒業後、栄養士として医療や介護、企業、教育など様々な現場を経験する中で、元気で若々しい人は3食ごはんを中心にした食生活を送っていることに気づき、お米を食べる健康法やダイエット法を提唱。ごはんと味噌汁をテーマにしたセミナーは2千回以上実施。食生活へのアドバイスを求める声は経営者やアスリート、女優、モデルなど幅広い。著書「お腹からやせる食べ方」がベストセラー。YouTubeでは、お米先生として人気となっている。

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