NEWS 【生産者インタビュー】笑顔を育む「ちば」のお米 vol.2
日本の原風景を感じさせる自然!伝統文化が育んだ「長狭米」
県南部・鴨川市の長狭平野で作られる「長狭米(ながさまい)」。長狭地域は、北に清澄山系・南に嶺岡山系、その中央に加茂川が流れる田園地帯です。大地の恵みをたっぷりとうけたミネラル分が豊富なお米は、甘みと粘り、旨味がしっかりと感じられます。
「長狭米」はどのような環境で育ったお米ですか?
このあたりは蛇紋岩由来の土壌で重粘土質の土が蓄えられています。湧水には、お米の成長に必要なミネラル分が豊富に含まれているので、食味は粘りと甘みがあって旨味が強い。玄米の色などは、他より濃いとおもいます。「長狭米」といってもさまざまな品種があって育て方によって味も変わっていきます。大山千枚田などは、いまでも「天水田」といって雨水のみで耕作をおこなっています。
リピーターがいるからやめられない
米づくりは自然との勝負だから苦労はありますよ。それでも、実際に食べた人から「また食べたい」と直接言ってくれる人がいる。リピーターがつくというのはやっぱり嬉しいし、他でもない「自分が作った米」を買って食べたいと思ってくれる人がいる。それが楽しいしやりがいにもなります。この地域は、本当に自然に恵まれているから、嶺岡山系・愛宕山からの恩恵で美味しいお米ができていると感じています。
東京から一番近い棚田
明治天皇が即位したときの「大嘗祭(だいじょうさい)」で献上されたことのある長狭米。大山千枚田は、今の上皇陛下もご覧になっていて、詠んだ歌の碑もあります。棚田は、昔からの農法で雨水を活用しています。水不足のときはタンクローリーで水を運んだこともあり、年月を重ね、今の状態が出来ています。見に来る人が歴史と伝統を感じてくれたら、米を作る者として嬉しいです。朝方と夕方の景色も一見の価値があります。
お米が一番手軽
47年も農家をやっていると、お米が一番手軽で安価だと断言できます。現代は、色々便利になって、炊飯器も進化しているからお米も手軽に楽しめると感じているし、美味しいお米を追求するならガス炊飯器とか火で炊くと美味しいですよ。高級炊飯器なら負けないかもしれないけれど。あとは、子どものときから美味しいお米を食べてもらいたい。学校給食とかでもお米が美味しいと、お米に対する意識も変わるとおもいます。