NEWS 【生産者インタビュー】笑顔を育む「ちば」のお米 vol.5

減農薬・減肥料で安全・安心!稲の育成を助ける「黒酢米」

野田市 田中さん

 「黒酢米」とは、稲に玄米黒酢を散布し作られたお米です。玄米黒酢にはアミノ酸等のいろいろな栄養素が含まれており、稲の健全な育成を助けます。野田市で作られる黒酢米は化学肥料や化学農薬が一般的な栽培基準の半分以下に抑えられた安全で安心なお米です。

黒酢米生産者たち自らの米で作る黒酢を散布する循環型。見渡す限りの利根川の土手が広がる。

いつからお米を作っていますか?

 米を作り始めたのは昭和50年代、自分で3代目になります。親父から田んぼを継いで作り始めて、20代の頃は普通に就職していたので、そこから試行錯誤の日々でした。黒酢米を作り始めたのは平成21年。もう10年くらいになります。平成22年に組合を立ち上げて、そこからのスタートでした。玄米黒酢による水稲栽培は、木野崎・目吹・船形・関宿・小山・木間ヶ瀬・二川・柳耕地の8地区で、玄米黒酢米の散布費用などは野田市が負担してくれています。

食用としても安心安全な黒酢は透明に輝く。

「ちばエコ農産物」として認証

 黒酢米を作るにはクリアしなければいけない基準がいくつかあります。その1つが使って良い農薬の成分の数。それが黒酢米の場合、慣行栽培に比べ半分ですから、たしかに基準としては厳しい。だけど適切な時期に本当に必要なものを必要な量だけ使えば十分効果は出るし、検査をしっかりと専門職員から受ければ「ちばエコ農産物」として認証されます。減農薬なので身体にも安全で安心なお米にもなります。

黒酢で育った苗木は3日で根が張り、力強く太く育つのが特徴。

黒酢のさまざまなチカラ

 黒酢米と一言でいっても、散布する時期や効果なども、しっかりと理解していなければならない。無人ヘリで一気に散布したりするけれど、稲の成長のスピードなどが違ったりすると食味も変わってくるので散布のタイミングは本当に重要です。私の関宿地区は、利根川がある東側が米栽培に適しているようで、砂目がかった土壌と黒酢のおかげで、根張りのいい稲が毎年育ちます。

黒酢米はピカピカに光るのが特徴。

野田市の小中学校・保育所等には「黒酢米」

 安全・安心な米を作りたい。そしてそれを食べてもらいたい。その気持ちが何より先です。食味は人それぞれですから。野田市の全ての小中学校・一部を除く保育園等に通う子ども達には、黒酢米を食べてもらっています。お米を分けて欲しいというお声もたくさん頂いているのですが、既に令和2年度米は分けられる量がなく、令和3年度産がもう少しで出来るので、皆さまにも是非一度食べて頂きたいです。

日本最大級の利根川がちょうど江戸川と二股に分かれる地点が関宿町。
お米の魅力を語ってくれた生産者の皆様
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