NEWS 【生産者インタビュー】笑顔を育む「ちば」のお米 vol.4
冷めてもおいしい!おかずのいらない「多古米」
多古米は、ミネラル分を含んだ粘土質の土壌に育まれ、そのおいしさから「おかずのいらない米」とも言われている。流通量が少なく、ふっくらとした粘りの中に、上品で甘みがあるのが特徴だ。二人の米農家に多古米の現状をお聞きした。
地域ごとの営農組織構想
耕作面積の3分の1が耕作放棄地になっているという多古町。多古米を作って30年以上の平山さんと藤崎さんは、今後の構想を教えてくれた。今後は、地域ごとに1つ営農組織をつくり、土地や景観を守っていこうと考えている。平山さんは息子さんから「土地が荒れてだれも作らなくなってしまったらここにいる必要はないよね」と言われ、ハッとさせられたという。次世代へのバトンタッチと米作りが今のやりがいだと語ってくれた。
地面の乾燥(中干し)・水の管理、疎植で強い稲に!
去年は、地面の乾燥が十分ではなく、稲の根張りが良くなかった。水の管理にも気を使っているという。今は、利根川からの水をひいているけれど、この地域はひねれば水が出るような環境が整っていないので、十分に水がいきわたるよう気をつけている。また、疎植によって日光を十分に吸収し、よく育つような工夫をし、くず米の出る量を少なくしている。苗が少なくても収量は変わらないと平山さんが教えてくれた。
美味しいお米に保温はしない
美味しいお米の食べ方などを聞かれると、シンプルに米を炊いて、漬け物と味噌汁で十分となるけれど、おかずがなかったら、カツオ節だけでもいいですよ。私の食べ方として、お米を炊いた後に保温はしません。下手に温めてしまうと食味が損なってしまう時があるので、あえて冷まして食べている時もあるのです。保温しなかったお米を、翌朝食べてみてください。本当に美味しいですから。
若い人達にお米を食べてもらいたい
昨今では米離れが進んでいると言われていますが、お米は「手間がかかる」イメージが強いのも原因だと思います。お米は単価も安いうえ腹持ちも良く、私たち日本人にとって、1日の活動を支えるエネルギー源となっています。特に若い人達に、おいしいお米を知ってもらって、お米に対して良いイメージを持ってもらいたいですね。